発表会②ピアノソロ《演奏とインタビュー》

前回から5回シリーズで当ピアノ教室(枚方市津田駅徒歩8分)の2025年発表会の様子をご紹介しています。
前回は発表会で演奏する曲選びのお話でした。
⇒発表会➀ピアノソロの選曲《与えられたものにも素晴らしいものはありますが、自分で選び行動すると何にも代えがたい『特別な宝物』となります》
今回はピアノソロの曲が決まってから本番を迎えるまでの練習の取り組みと、発表会当日のソロの部の様子をご紹介します。
発表会で演奏する曲が決まると、楽譜にある初めて見る楽語や記号に名前と意味を書き込み、作曲家について調べたら、いよいよ練習にとりかかります。
指番号を書き込みつつ、片手練習・部分練習などをこなしながら1カ月ほどで、曲の全体が見えてきます。
1曲を通して弾けるようになると、表現力にも気持ちが行き届くようになり、少しずつ演奏が際立ち、1カ月前になると小さな子はおじぎの練習、大きな子たちは暗譜レッスン(楽譜を見ないでの演奏)が始まり、この頃から皆スイッチが入り始め、飛躍的にぐんぐんと豊かな演奏へと変わっていきます。
いよいよ本番。思い通りに弾けた子、小さなミスをしてしまった子、いつも以上に弾けた子と状況は様々ですが、やり切ったことへの達成感はひとしおです。


本番は堂々と落ち着いたもの
演奏が終わると、すぐにインタビューが始まります。
「今日の演奏はいかがでしたか?」の質問から始まり、「何故この曲を選んだのですか?」「学校ではどんなことをして楽しんでいますか?」など司会の私から質問攻めにあいます。
初めはマイクを持つことにも緊張していますが、回数を重ねるごとにマイクスピーチにも慣れ、予め答えを用意し長々とお話ししてくれる子も。
発表会が近づくと子供たちから「今年もインタビューあるの?」と尋ねられますが、「あるよー」と即答すると「え~っ!ほんまに~っ」と言いつつも覚悟が決まるのか、皆しっかりとお話ししてくれます。
過去にはインタビューで下のような忘れられないエピソードがありました。
いつもにこやかなのですが、思ったことを言葉にすることがとても苦手な女の子。好き・嫌い・わかった・わからないといったことも中々言い出せず、気持ちに蓋をしてしまうと首を縦横にふっての意志表示も難しくなる生徒さんがいました。
1回目の発表会でのインタビューの時は「はい」「いいえ」くらいのお返事をしてくれていました。3回目の発表会のインタビューになると、「どうして今回この曲を選びましたか?」と質問するとすぐさまマイクを自分でつかみ取り、「この曲はおじいちゃんが好きな曲で、………。」と話したくてしょうがなかったといった様子で、1分ほど一人で話し切りました。あまりの変わりぶりにとても驚いたのですが、ご両親はさらに驚いた様子。
終演後の茶話会で、ご両親に子供さんの頑張りをねぎらうと「そんな理由で曲を選んでいたことも知らなかったし、マイクを持った娘のあんなに積極的な姿が見られるなんて」と言いお母様は目に涙を浮かべていらっしゃいました。
その横で本人は嬉しそうな様子で「私、今日は絶対におじいちゃんの話をするって決めててん」と。
➀自分の演奏に愛着をもってほしい
②等身大の自分でいてほしい
③背筋を伸ばして成長してほしい
を体現してくれる出来事でしたので、とても嬉しかったことを覚えています。愛着を持ちながら少しの頑張りを継続したことが力になり、成長につながったということですね。


待ち構えています
その他、毎年インタビューでの質問内容は変わりますが、こちらからもそれぞれの生徒さんの普段の練習の様子やエピソードもお話しますので、当ピアノ教室(枚方市津田駅徒歩8分)の発表会の前半は他の出演者の日頃の様子も伺えるトーク満載のコンサートになります。
次回は第3回《ピアノ連弾》についてご紹介します。